ChatGPTの上手な使い方

ChatGPTがリリースされた衝撃の日から約2年半が経ちました。ChatGPTとは、人間が理解できる自然な言葉で文章を生成し、対話形式で質問に答えることができる高度な生成AIです。私たちシステム開発者にとってこのChatGPTを使わない日はほとんどなく、幅広い活用法から生活必需品になったなと感じていますが、使い手が入力する質問によって回答の内容や精度が大きく左右されるAIツールです。みなさまは、上手く活用できていますか?「イマイチ使いこなせない・・・」「活用の幅が広すぎて、どのように使えばいいのか分からない・・・」、そう思われている方もまだまだ多いのではないでしょうか。今回のコラムでは、もっとこの便利さを知っていただきたく、効果的な活用方法についてお伝えします。ChatGPTの使い道を持て余していると感じている方は、この機会にぜひご一読ください。
1. ChatGPTの特徴
- 多言語対応
日本語、英語、フランス語、アラビア語など、多数の言語で自然なコミュニケーションが可能。翻訳補助や、多言語コンテンツ作成にも活用できる。 - 高品質なコンテンツ生成
記事、レポート、ストーリー、プレゼン資料など、文法的に正確で自然な文章を素早く生成。文体(ビジネス向き・カジュアル向きなど)も柔軟に調整できる。 - 迅速で正確な回答
知識ベース(現時点で2024年6月時点まで)を活用し、幅広いジャンルの質問に対してスピーディーに回答。必要に応じて論理的な根拠や具体例も提示できる。 - データ分析とプログラミング支援
データ整理、簡単な統計解析、グラフ作成、コード作成(PHP、JavaScript、Pythonなど)が可能。バグの原因調査や、リファクタリング案も提案できる。 - カスタマイズ可能な対話設計
ユーザーの指示に応じて、回答の深さ・長さ・形式(箇条書き、表形式など)を調整。会話のトーン(丁寧・カジュアル・専門家向け)も自由自在に切り替え可能。
2.ChatGPTの活用例
- 教育とリサーチ
学生や研究者が調査資料をまとめたり、専門用語の解説を素早く取得したりできる。レポートの構成案や論文テーマのアイデア出しにも活用可能。 - コンテンツ制作
ブロガー、ジャーナリスト、ライター向けに、記事執筆、タイトル案、構成案を自動生成。SEOを意識したキーワード提案も可能。 - カスタマーサポート
チャットボットの自動応答エンジンとして、FAQ回答、トラブルシューティング案内に利用できる。24時間対応の簡易窓口を実現可能。 - デジタルマーケティング
広告文(Google広告、SNS投稿)やキャッチコピーの作成支援。市場動向の仮説立てや、キャンペーン案のブレインストーミングにも使える。 - ソフトウェア開発支援
プログラミングエラーの原因分析、コードレビュー、仕様書作成のサポート。新機能追加に向けた設計アイデア出しや、開発フロー整理にも役立つ。
前述の活用例だけみても、さまざまな分野・業種で活用できることがお分かりいただけたかと思います。しかし、活用にあたり注意すべき点が、必ずしも望み通りの回答が出てくるとは限らないという点です。質問の意図が伝わっていない場合、見当違いな回答が返ってくることも多々あります。そこで、短時間で望み通りの回答を得る可能性を高めるための筆者のおすすめの使い方が、ChatGPTの特徴にある”回答のカスタマイズ”です。
ChatGPT内で自身のアイコンメニューより「ChatGPTをカスタマイズする」を開きます。
「ChatGPT にどのような特徴を求めていますか?」の項目に自身が求める回答方法などを記述すると、その要望に沿った回答をしてくれます。筆者の場合、
- システム開発関連の質問だったときは、プログラマーとして回答して
- 回答は日本語で
- 回答のコードはいくつかパターンを出して
- さらに類似のメソッドや、一般的によく使われている記法も教えて
などと記憶させています。
さらに、「その他、ChatGPT があなたについて知っておくべきことがあれば教えてください。」の項目も記述しておくと、その背景を汲みとって回答をしてくれるので、より的確な回答を得ることができます。筆者の場合、開発言語やよくする質問の系統などを記憶させており、これらのカスタマイズにより、格段に回答の性能が上がったことを実感しています。
3. その他、ChatGPT利用時のコツ
- 一度につき一つの質問に絞るようにする
複数の質問を詰め込んだ時よりもかなり具体的な回答を得ることができる。 - 回答が止まってしまった場合
「続きを出してください」とお願いすると、引き続き回答を出力してくれる。 - 質問と回答が堂々巡りなったときはチャットを変える
- 生成された回答を信用しすぎない
必ずしも正確な情報とは限らないため、不審に思った回答の場合は確認するようにする。
いかがでしたでしょうか?日々進歩していく生成AIですが、良い面と悪い面を人間自身が判断しながら上手く活用し、ビジネスの成長に役立てたいものです。メックコミュニケーションズではWebサイト制作、Webシステム開発などのお手伝いを承っております。とりあえず話を聞いてみたいという方もお気軽にご相談ください。